リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
「いや…、なんでもない…。」
父さんはそのまま下を俯く。
「…そういえば父さん、今回はいつまでいられるの?」
俺はケージの前から立ち上がりながら聞く。
「ああ…。そのことだけどな…、急な仕事の関係で、明日日本を発たなきゃいけないんだ。」
上手く切り出せなかったのか、父さんは少しホッとしていた。
「そう…。次はどれくらいかかりそう?」「分からないな…。場所的な都合で、別の場所に移動する場合がある。
一ヶ月先か…、二ヶ月先か…。」
「うん…、解った…。
気をつけて行ってきて…。」
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