リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
すると俺の脳裏に一人の同級生が浮かんだ。
小学2年の時、今と同じように綾香にちょっかいを出す同級生がいた。
(あれ?確かあいつの名前は…。)
「瀬戸?お前瀬戸耕平か!?」
俺は記憶の中の同級生を思い出し、思わず声を上げていた。

「え?瀬戸くん?」
綾香は俺の顔を見る。
「なんだよ?ようやく思い出したのかよ?冷たいヤツ~。」
瀬戸は面白くなさそうに唇を尖らせた。
「俺はすぐ解ったのにさぁ~。」
唇を尖らせ、文句を言う瀬戸にため息をついて俺は呆れて言う。
「しょうがないだろ。
お前あの時と外見変わってるんだから。」
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