リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
「しょうがないだろ?
幼なじみなんだから、いつも一緒にいるんだ。」
俺も席に座ろうと椅子に手をかける。
「…瀬戸。」
俺は『耳を貸せ』と合図を送る。
「なに?」
瀬戸は俺の傍まで顔を近づける。
「お前、綾香に手を出すなよ?」
俺は小さく耳打ちをする。
「え~?俺、信用無いのぉ~?」
「それで信用しろってほうが無理だろ!!」
俺は思わず声を上げていた。
「どうしたの?タケルちゃん?」
急に声を上げた俺に驚いて、綾香が不安そうな顔をする。
俺は綾香に笑いかける。
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