リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
俺は肩に掛けていたタオルを顔に掛けて、椅子にもたれた。
「ねぇねぇ彼女~?今1人?」
遠くで男が女に声を掛けていた。
(…こんなとこでナンパか?)
俺はタオルを顔からどかして、声のしたほうを見る。
「ううん、アヤ1人じゃないよ。」
「…っ!?」
声を掛けられて笑っている女の顔を見て、俺は慌てて立ち上がった。
「え?じゃあ、お友達も一緒なんだ?」
男達は嫌らしく笑う。
「うん、一緒に来たの…。」
「綾香!!」
俺は綾香の肩を引っ張って後ろに隠す。
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