リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
「ああ、動物は少しの怪我くらいならなんとも無い。
それにケージの中だからな。
敷材がクッションの代わりになるんだよ。」
綾香はパァっと顔を輝かせる。
「タケルちゃん、なんでも知ってるのねっ!」
綾香は嬉しそうに俺の腕に抱きつく。
「飼育本を読んだからな。」
俺はちょっと照れくさくなって、綾香から顔を背けて鼻を掻く。
「でも覚えてるなんて、タケルちゃん凄い!」
綾香は大きな瞳を輝かせる。
「タケルちゃん、凄い♪」
綾香は嬉しそうに頬を染める。
「綾香…。」
俺は綾香の頬に手を伸ばす。
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