リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
俺は、綾香の隣に座っていただけで、どれだけの時間が経っただろう…。

コンコン。
居間の扉が叩かれて、知ってる声がかかる。
「東くん、入るわよ?」
小山の声だった。
「おいっ!!東。大丈夫か!?」
扉が開いた途端に、安藤の声が飛び込んでくる。
「東くん、電気もつけないで…。」
パチン。
スイッチの切り替える音がして、部屋が急に明るくなった。
「……っ!?綾香……っ。」
息を飲む緊張感を感じ、しばらくの沈黙が流れる。
「マジかよ…?綾香ちゃん…。」
安藤は、その場に膝を突く。
「綾香……。」
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