リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
小山はゆっくりと、綾香の傍に来る。
傍に来た小山は綾香の顔にかけられた白い布を外した。
そこには傷一つ無い綾香が眠っていた。
「嘘…でしょ…?綾香…?」
小山は溢れる涙を手で抑え、泣き崩れた。
「どうして…?ねぇどうして!?綾香…!!」
小山はその場で大声を上げて泣き出した。
「また逢おうねって約束したのに…っ!!」
「…………っ!!」
俺は思わず泣きそうになり、自分の膝を抱きかかえた。
「東…。」
俺の肩に安藤の手が置かれた。
「無理すんなよ…?」
「安藤…っ!!」
安藤の一言に、いままで堪えていたものが一気に溢れた気がした…。
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