リセット～彼女が死んで彼女が現れる～

指切りをする綾香の顔は、すごく嬉しそうだった。
その後、俺達が大きくなり窓香さんはこっそりと教えてくれた。
「あの時の話、ヒデが聞いてたみたいでな。相当落ち込んでたぞ。
女の子なら、普通『パパのお嫁さん』と言うとこだからな。」
窓香さんは、まるでいたずらをする子供のように笑っていた。
俺はなんといえば良いか分からず、ただ笑っていた。
「たぶんあれが原因なんだろうな…。
タケルをライバル視しだしたのは…。
いい年して、いつまで子供なんだ？」
そう言う窓香さんの目は、凄く優しかった。
「ライバル視？」