リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
「女の子なんて、いつかは誰かに持っていかれるのにな。
タケルなら、別に良いだろ?」
窓香さんはおかしそうに笑う。
「なんでそこで俺が出るの?窓香さん?」
「ん?もしかしてタケル、お前気づいてないのか?」
窓香さんは少し驚いたように俺を見る。
「気づいてないって、なんのこと?」
俺は窓香さんの言ってることが分からずに、窓香さんに聞き返す。
窓香さんは、しばらく俺を見て呆れたように頭を掻く。
「そうとう鈍いな…。」
「だから、なにが?」
窓香さんは、手を腰に当てたままため息をつく。
「それは気づいてからの話だ。」
窓香さんは軽く、俺の胸の辺りを叩く。
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