小さい頃に習うこと、大きくなってわかること
修介はガクリと大袈裟に床に崩れてみせたけど、女王はそれを完全無視で罰ゲームを考える。
そんなチェリーの前に座っていたシーやんが、パチンと1回手を叩いてから、ある罰ゲームを提案した。
「客からオーダー聞いたら『かしこまりました』の代わりに一発ギャグ」
「無理、無理、無理、無理!」
即座に拒否する修介だけれど、チェリーは怪しくニヤリと笑う。
「いいねぇ。候補決定。他にも何かいい案なぁい?」
その問いに今度は駆が手を上げた。
「うどん屋行って、ハンバーガーのメニューばっかり注文する」
「いや、いや、いや、いや!」
またもや拒否する修介だったけれど、チェリーは全く許す気配を見せない。
「それもいいねっ。いやぁ~、どうしよ、迷っちゃう」
その後も酷な罰ゲームは次々にみんなの口から飛び出した。
あきらかに日本人なのにアメリカ人なまりで道を聞いて、最後に「ありがとうございました。助かりました」と普通に言うとか、女装をして隣の駅前まで買い物に行ってくるとか、中にはラムネを潰した粉を小さな透明の袋に入れたものを持って、警察の前を奇声をあげながら走るなんて、捕まること確実な罰ゲームもあった。