小さい頃に習うこと、大きくなってわかること
「これから先もずっとみんな一緒だからね」
突然、そんなことを言い出す彼女を見て、確信した。
絶対に何かあったんだと。
それを聞いてみようとしたけれど、ごまかされないいい言葉がなかなか見つからない。
結局、しゃべり出したのはアイチの方が先だった。
「これからも迷惑かけちゃうと思うけど、よろしくお願いします」
彼女はそう言って、深々と頭を下げた。
そしてその頭はなかなか上がらない。
「ちょっとアイチ?何があったの?」
頭を下げたままの彼女の顔を覗き込むようにして、結局、ストレートにそう聞いてみた。
けれど、その言葉に顔を上げた彼女は、やっぱり酔っ払いだった。
「ちょっと語っちゃった!ひゃははははは!」