小さい頃に習うこと、大きくなってわかること
今、テレビを消してベッドに入ってしまえば、早く寝つけるかもしれない。
けれど、何だか今日はテレビを消すことに抵抗がある。
余計なことを考えてしまいそうな気がするんだ。
それなら余計なことを考えられないくらい眠くなるまで、テレビを付けておいた方がいいような気もする。
「どうしよっかなぁー」
そう声に出しながら伸びをすると、丁度、ソファの横にある棚の上が目に入った。
ここからは置いてあるトロフィーの一部しか見えないけれど、起き上がればいろいろあたしの思い出の品たちが飾られているのが見える。
そのトロフィーも、あたしの人生に大きく関わった思い出の品の1つだ。
何だか久しぶりに近くで見たくなって、立ち上がった。
それは毎日そこにあったはずなのに、まるで久しぶりに見たような感覚を引き起こした。
そうそう、こんな形だった、なんて改めてまじまじとトロフィーを見ていたら、それをもらった7歳の時のことを鮮明に思い出した。
鮮明に覚えている。
まだたったの7歳だったけれど、授賞式やそこでのコメントまでしっかりと記憶されている。