小さい頃に習うこと、大きくなってわかること

傷の上に付けられた傷



花やしきで遊んだ次の日、目を覚ますと時間は既に午後1時を回っていた。


昨日はあれから仲見世商店街を見て回ったり、近くのファミレスで夕飯を食べたり、さらにその後カラオケに行ったりもして、盛り沢山の1日を過ごした。


家に着いたのは日付が変わるちょっと前で、ベッドに入ったのが午前2時近く。


たっぷり13時間も眠ってしまった。



ベッドの上で横になったまま、大きく一度、伸びをする。


久しぶりによく寝たことで日頃の疲れが抜け切ったらしい。


体にも心にも気力がみなぎっているのがわかる。


部屋の掃除に、溜まった衣類の洗濯、クローゼットの中の春物も片付きそうだし、みんなで撮った写真の整理もできそうだ。


それを一気に終わらせてしまったとしても、まだまだ他のことも済ませてしまえそうな気がする。


今、こうしてぼーっとしている時間すらもったいない。


そんな気力に押されてベッドを降りると、まずは久しぶりに朝のキッチンに立ってみることにした。



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