花の咲く教室



「誰よ、コレ、つぐみの席に置いたの…!」



その人物は教室の皆に向かって叫ぶ。



偽善者。



さっき、泣いてたくせに…。
また理由を作るために?



「いないの!?
…今度つぐみにこんなことしたら、許さないから!!」



フンっと、その少女は首の向きを変えあたしの方向へ向く。



「さっきはごめんね…。つい泣いちゃって。
皆には、“つぐみは下駄箱にパンをいつも置いててそれにカビが生えたから驚いちゃっただけ”って…

ちゃぁーんと説明しといたから!!」



何、それ…。
そんなコトしてないし…。
むしろ説明になってないから!!



「……。」



「つぐみ、許してくれるよね?」



…でも。
それで“仲直り”できるなら…安いもんかも。



「うん!朋子、さっきはゴメン…。」



「いいの、気にしないでっ!じゃぁ、かたしちゃお♪」



あたしと朋子が菊の花を片づけ始めると周りの女子たちも手伝ってくれた。



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