花の咲く教室
サァァァァ
風が祐志君の髪の毛の間を通り抜ける。校庭では皆の声が聞こえる。
そうか、部活中だもんね。
「憎くてたまらないでしょ?僕たちが何とかしてあげるよ♪」
祐志君はまたもや満面の笑み。
「え…?」
何のこと言ってんの?
「だいじょーぶ、まかしてよっ」
…て、だから、何の話?
「ちょっと待ったぁ~~!何の話よッ!?」
「え?だから、あのブサイクお姉さんたちのことだよッ!」
…朋子の事ね。
「…て、えええ!?何をするのよッ?つか“僕たち”?」
「あはは、つぐたん、面白い子だね。そう、僕達。でも、ほとんど、僕だよ!
僕ねー、友達がやられたら黙ってらんないんだ!見ててッ、20倍でお返しするからっ!」
にこやかにサラリと祐志君が言った。
この子…あっさり、すごい事言いませんでした?
気のせいでしょうか…?
……この子、天使なの?悪魔なの……?