花の咲く教室
「あの…。えと…?時間…大丈夫ですか?」
「あ…。」
言われてみるともうすでに1時間弱立っている。
きっと時間厳守の運転手の事だし、待っているに違いないわ。
「今日は、ありがとうございましたっ!!また来てくださいね??」
「え…?」
「そろそろ、帰らないと…お父様が、お帰りになられますし…。」
「そう…。」
「やはり、まだ、時期尚早と僕と祐志は思ってます。でも…先輩の…。」
続きは分かる。
彼がこうして心配してくれている理由は紛れもなく、自分にある。
あの日々を壊した原因は私になかったとしても、彼らの関係を壊したのは私。
ここにいると…迷惑になる…。
「分かったわ…。じゃぁ、また、来るから。いつでも家庭科部に来て?待ってるから。」
「…ハイッ!!」