そして職員室では…





「悪い、お前の部屋はあるんだが、
少々面倒なことになっててな、
今部屋の鍵を千頭グループの後継者が持ってるんだ」









「な、なんでですか?」








あたし千頭グループの人とは関らず高校は出ようとしてたのに、


転校早々これか。








「ということで泉!お前千頭の部屋知ってるな?」





「知ってますけど…?」





「案内してやれ、ついでにこれ、
渡しといてくれ」









と言って先生はあたし達に半分ずつとても分厚く重い本を持たせて、
会議だから、ということでそそくさと立ち去ってしまった






仕方ないからこのまま案内してもらうことにした










「ごめんね、ありがとう」







「嫌、これくらいいよ。
それ俺持つわ」






それ、というのはあたしが持っている本。
結構腕に来るよ、これ







「い、いいよ!そこまでされると…。
案内して貰ってる上にこんな事まで手伝って貰ってるのに!」







そう言っても泉君はひかなかった








「いいって!俺男なんだしさ、頼ってくれてもいいよ」






「う、うん。じゃあ2冊、持ってもらってもいい?」






と、廊下の端っこで2冊渡すと、泉君は





「この際全部でもいいのに…」





っていってた。嫌、本当にそこまでされるとあたしの立場が…







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