ひかり。




どうしたら、
今の現状から抜け出せるの?




あたしは、今まで

溜まっていた涙が

一気に溢れ出してきた




「お父さんのばかっ
お母さんのばかっ」





30分位泣いていると、




不意にインターホンが
鳴り響いた。










―…?誰。こんな時間に








時刻は12時を回っていた。










「…―はい」







「あかばちゃん?!
翔太だけど…」









えっ?なんで!








慌てて玄関を
開けに行く








―ガチャッ






「しょー君?!
どうしたんですか?!」
















「やっぱ泣いてたか…」











「えっ」











「あんなに楽しそうに
してたのに最後なんか
寂しそうだったから

やっぱ気使わせちゃったかな
って思って謝るために
電話したんだ。

何回か電話してたら
繋がったんだけど
すごいお母さんの叫び声が
聞こえたから…
心配でいてもたっても
いられなくなって
来ちゃったんだ、ごめん」















…―わざわざこんな時間に
来てくれたんだ。






春なのに汗だくで、

一回戻った道をまた来て。






「…入っていいですよ」



「ん。ありがとう。」





ガチャ。



ドアが閉まる。




同時に2人の口も閉まる



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