社長のご指名 *番外編Ⅱ*
親父はうんうんと頷いては何かを考えるようにしている。





「朔夜、結婚は幸せな事ばかりじゃないぞ?」


「そうかもしれない。けど、なにがあっても章菜と紗衣ちゃんを愛する自信はあるし、守る自信もある。」


「そうか………。わかった、しっかり自分の家族は守るんだぞ。」

「親父……。」





章菜に視線を移せばほっとしたのか、泣きそうな顔をしていた。





「ありがとうございます。」


「鳴海さん、頭を上げなさい。本当に朔夜でいいのか?」


「はい……朔夜さんがいいんです。」





2人で顔を見合わせ微笑み合ってるとお袋がいきなり大声を上げた。





「どうしたんだ、母さん。」


「ちょっとお父さん!鳴海さんってモデルよ、モデル!」


「えっ、そうなのか?」


「どこかで見た事あると思ってたのよ!この前テレビに出てたし、柚月の持ってる雑誌にも載ってたのよ!」




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