社長のご指名 *番外編Ⅱ*
「ぱぱ、お仕事大丈夫?」


「大丈夫だよ。まだ時間はあるし、ゆっくり出来るよ。」


「そっかー。」





グラスにリンゴジュースを注ぎ、カウンターテーブルに置く。





俺は料理をしながら、紗衣はジュースを飲みながらのこの光景も朝の習慣。





「今日は嬉しい日だなぁ〜。」


「そうだね。」





今日は、俺達にとって待ち遠しい日。





章菜が帰国する今日、紗衣は余計待ち遠しかったのかもしれない。




モデルの仕事をしてる妻は世界中を飛び回っている。





スーパーモデルの肩書きを持っていて、想像を絶するほどの殺人的なスケジュールをこなしている。




日本に帰国出来るのは両手で数えるほどしかない。





ずっと章菜と暮らして来た紗衣は、最初章菜がいない事で泣く事もあった。




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