社長のご指名 *番外編Ⅱ*

ほら、表情でわかる………紗衣も鈴も章菜が恋しいのに、自分からは滅多に言わない。





｢いいの?｣


｢いいよ。みんなで寝た方が楽しいしね。｣


｢りんはまま、とこー。｣


｢ままの横に寝てくれるの?｣


｢しょー。｣





幼稚園鞄を放り出し、章菜の手を引いて寝室へ向かった鈴に続き、俺と紗衣も寝室に向かう。





俺、紗衣と鈴、章菜とベッドに寝転ぶ。





部屋の照明は消して、ナイトランプを点けて子供達の方に体を向ける。





必死に幼稚園やテレビアニメの話をする鈴、学校生活の話をする紗衣、嬉しそうに楽しそうに聞く章菜はずっと笑顔のまま。





｢疲れちゃったんだね。｣


｢そうだな。｣





寝つきのいい紗衣は、鈴の話を聞いていたがゆっくりと瞼が下がっていきとうとう寝息を立て始めた。