コーヒーとミルク






キーンコーンカーンコーン



二時間目がはじまるチャイムが鳴る。



相変わらずお互い無言のまま静かに空を見上げる。



「…さっきなんで泣いてたんスカ?」

「……………」





思い出しちゃったじゃんバカ。


せっかく止まったのにまた涙が止まらない。



「ちょっ!俺が嫌なことでも言いましたか!?そしたらすいません!!!!」

「……違うよ。なんでもない…」



それでも涙は止まることを覚えようとはしない。



「あ~もう!!こうしたら泣きやんでくれますか?」


フワッと甘い香りとともに暖かいぬくもりに包まれる。


「…っっ……うう…っ…」



逆効果だよ…


余計悲しくなってさっきよりもっと涙が出てきた。









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