コーヒーとミルク
話してみると意外と見た目とは少し違い
成績が良かったり、好きなバンドが一緒だったりと
趣味が似ていて電車を降りるころには意気投合していた。
「なんで家しってんの?」
ゆっくりマイペースに歩き、鼻歌交じりに聞く。
「だ〜か〜ら〜!」
呆れながら足をとめる。
「あっ!家着いた。……そういえばおととい突然お隣さんが越してきたんだよね〜!」
「あぁそのお隣さん俺んちです!!」
「へぇ~………え?」
のんきに鼻歌を歌っていたのにびっくりしすぎて開いた口が塞がらない。
「だから先輩の家しってんすよ!」
「またまた~冗談はよくないよ~」
視線を表札へと向ける。
い、とう…
…まさか~
まさか、ね。
「いまさら冗談なんて言いませんよ〜
今日からよろしくお願いしますね。晴奈先輩?」