†続†黒いスーツの王子様
「うん、ありがとう!ごめんね。なんか心配させちゃって…」

「…いいんだ。希ちゃんのためなら、ボクなんでもするよ」

「え?」


今・・なんて?




レオくんはつかんでいた私の手首を離し、私の耳元に顔を近づけてきた。

そして・・



「…希はボクのだから・・」

「………!」


そう…耳元で囁いた。




「お客さ〜ん!乗らないの〜?」


タクシーの運転手が、車の窓を開け私を呼ぶ。



「あ、ハイ!乗りますっ!!」

「じゃあね、希ちゃん♪」

「ぁ……」


レオくんはそう言って、走ってお店の中に入っていってしまった。



私はさっきのレオくんの言葉を不思議に思いながらタクシーに乗り込み、自宅へ帰った。

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