白虎連合Ⅳ





「あ、そろそろチャイム鳴るし自分のクラス戻るわ」


「ん、さいなら」






チャイムが鳴る十分前。

時計を見て席を立つ尚輝は私と紫織に手を振り、教室から出ていって。



てか普通休み時間に来ると思うけど。

本間尚輝ってよく分からん。







「なーんかアイツ匂う」


「おったんかい悠介、てか匂うってなに?」


「俺らと同じってわけじゃないけど、なんかなー…」


「ふーん?」







黒のセーターをだるん、と着る悠介は去っていく尚輝を見つめる。




確かに悠介は元ghost総長なだけあって、人を見る目があると思う。

私も白虎連合総長やけど、そういうのは全くなくて。




匂うって体臭?

、なわけないか。





でもそれなら龍の方が敏感なはず。

そんな龍はあんまり敵視してないみたいやし。







「紫織はどう思う?」


「あたしはれっくん一筋なので、他の男は興味ありませーん!!!」


「あ、うん、そうやね」







でもそんな直ぐに疑いなくない。



悠介の勘違いであって欲しいな。







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