白虎連合Ⅳ





手に持っているのは、透明な袋に入ったままのパン。



うん、確かに限定パンやけど。

え?え?






「せーっかく一番に並んでゆいさんの為に買ったのに!!!」


「は、はい」


「何処にもいないわ!!!電話にも出んわ!!!」


「今のダジャレ?」


「ああん?」


「いや、ごめんなさい」







とりあえずこれ以上怒らせてはいけないので謝ることに。



階段を下りると龍も後ろから着いてきて。

背中に視線が痛いけど。



痛い。

痛すぎる。








「で、一体何してたんすか?昼休み」







校舎を出て下駄箱。

後ろから来る質問に、ローファーを持つ手が止まった。





昼休みは告白されてましたーっ。





なんて言えるはずがない。

言ったらまた機嫌悪くなりそうやし。









「昼休みは、ちょっと職員室で勉強してました」








.
< 113 / 385 >

この作品をシェア

pagetop