白虎連合Ⅳ





冷や汗ダラダラでついた嘘。

きっと聞こえたと思うけど。



ローファーを履いてスリッパを下駄箱に入れる。

振り向くと龍は、






「なーんや、そうやったんすか」







笑顔。



ホッと肩を撫で下ろし、私も笑顔になって。







「そ、そうそう…ほら先生に聞いた方が勉強しやすいし」


「ですよねー、わかりますわかります」


「いやー、わかってくれてよかった」


「けど俺パン買った後、職員室で呼び出し食らってたんすよー」


「そうなんやー、…え?」


「何処にもゆいさんの姿見えなかったですけどねー」







ん?

んん?






目の前に立ちふさがる龍はとてもニコニコ。

私は必死に視線を逸らしていて。









「で、何処にいたんすか?」









やばい。

私は今。






とてつもなく逃げたいです。









.
< 114 / 385 >

この作品をシェア

pagetop