白虎連合Ⅳ






場所変わって、お決まりの校舎裏。

頬を染める男の子と、早く帰りたい私が向かい合って立っていて。




あーあ。

呼び出しは呼び出しでも、龍みたいに先生に呼ばれる方がいいな。

って、もう遅いけど。







「あ、あの」


「はい」


「俺実は、ずっと華風さんのこと可愛いなって思ってて」


「はぁ」


「よかったら、付き合って下さい!!!」







目の前に立つ男の子は頭を下げて。

私は心の中で溜め息を零しながら、同じく頭を軽く下げた。








「ごめんなさい」








しっかりと返事をすると、男の子は頭を上げる。

ショックというか、悲しげなそんな顔。



でも私は応えられないから。

どうしても、絶対に。









だからごめんなさい。










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