白虎連合Ⅳ
コンクリートの壁に背中を打ちつけられ、思わず顔をしかめる。
痛くて、訳がわからなくて。
ゆっくりと目を開くと、視界には龍の顔。
あまりにも一瞬で避けられることなんて出来なくて。
「んん…!!!」
唇と唇が合わさる感触。
優しい、なんてもんじゃない。
「りゅ、ん…!!!」
舌が入り込む。
それが怖くて、恥ずかしくて。
なんとか龍の胸を押して離そうと試みるけど。
力なんて、出ない。
「…なぁゆいさん、」
「え…?」
「俺の事、嫌いっすか?」
離された唇の代わりに降り注いだのは。
龍の悲しい顔。
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