白虎連合Ⅳ
壁を背にして立つ私。
そんな私の顔の両側には龍の腕。
逃げることなんて不可能。
逃げるつもりも、ない。
嫌い?
嫌いじゃないよ。
嫌いなわけない。
「そんなこと、ないで?」
「じゃあどう思ってます?」
「それは、その」
「俺は好きっすよ、女として」
龍の言葉に目を見開く。
心臓が違う意味でドキドキする。
三度目の告白。
嬉しい、嬉しいのに。
「もうゆいさんが他の男に見られるの、辛いんです」
切ない声が苦しい。
まさかそんなに思っててくれるなんて。
龍が好き。
一体何度そう思った?
なぁ龍。
今からうちの言うこと、
「最後まで、聞いてな…?」
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