白虎連合Ⅳ






「え?」







だってあの時、龍はお酒に酔っていて。

覚えてないって言ってたやん。









「男としては尊敬してますよ?あの人は確かに凄い人ですから」


「龍?」


「でも嫌い、出会ったときからずっと」








淡々とした話し方。

さっきまで龍と全然違う。



え?なに?

今何がどうなってんの?








「忘れたって、覚えてないって言ってたやん…」


「覚えてますよ、ゆいさんに告白したのも押し倒してしまったのも」


「で、でも」


「感情が止められなくなったんす、あの時はすみません」







雨が体を濡らす。

髪も、制服も濡れてきて。





聞いてって、言ってるのに。









「遂にゆいさんまで俺を拒否するんすね」








なんで、悲しい顔するんよ。









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