白虎連合Ⅳ
角を曲がり、龍は見えなくなる。
私は一人、置いていかれた。
聞いてって言ったのに。
最後まで聞いてって、言ったのに。
「うちが総長を卒業したら、付き合おうって、」
言おうとしたのに。
龍は聞いてくれなかった。
私が龍のことを一人にさせてるって勘違いだけして。
一人にさせてるわけないやん。
ずっと一緒にいたやん。
「なん、で」
三年間、一緒にいた私達。
けどたった数十分で終わってしまった。
違う、終わってない。
終わってないやんな?
英寿くんの事嫌いって。
英寿くんも龍の事嫌いって。
嘘やんな?
「龍、」
何かが崩れる音がした。
私はそれを認めなかった。
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