白虎連合Ⅳ
「…いって、」
英寿くんの言葉に、龍はバイクを支えにゆっくりと立ち上がる。
頬は赤い。
髪も崩れていて。
「いきなり殴るなんて、酷いっすね」
でも、目は冷酷。
完全に立ち上がった龍は少し見上げ、英寿くんを睨み返す。
隊員達は青い顔。
それは私も同じ。
「ゆい、雄大んとこ行け」
「嫌や…!!!」
「早く」
「でも!!!」
「雄大、頼む」
「はいはい」
「ちょ…!!!離して!!!」
逆に背後から雄大くんに体を引っ張られてしまって。
暴れても、雄大くんは離してくれない。
二人が、遠い。
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