白虎連合Ⅳ

崩れたモノ





嫌な予感がした。

築いていた何かが無くなるって。








「俺とゆいさんは喧嘩してます、それだけっすよ?」


「そんな風に見えへんけどな」


「何が言いたいんすか?」


「ゆいの顔見たら分かるやろ」







少しだけ振り向いた英寿くんと目が合う。

すぐに龍の方に向き直したけど。




うち、どういう顔してる?

自分じゃ分からない。








「泣きそうな顔してる」


「え?」


「さっきからずっとな」


「雄大くん、」







泣きそう。

その言葉を聞いて、暴れることを止めた。



視線は地面。

それと自分の足。



もうどうすればいいか、分からない。













「コイツを傷付けるやつは龍、お前でも許さんぞ」








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