白虎連合Ⅳ






「お前でも許さん?」






真っ暗な空に吸い込まれるような乾いた笑い。

全てを見下すような、そんな感じ。







「そんなん言って、あんたずっと俺のこと嫌いやったっすやん」


「お前もな」


「よく分かりましたね」


「俺が引退するとき、お前嬉しそうやったしな」








嘘だと思いたかった真実。

それを二人は今、認めた。




お互いのことを嫌い。

昔から。







「英寿くん?龍?」







知りたくなかった、そんな事。



顔を上げると雄大くんは冷静なまま。

てことは、知ってた?




隊員達も誰も騒がない。

知らなかったのは、うちだけ?











「だって英寿さんが引退したら、ゆいさんから離れると思ってましたし」









皆、知ってたん?










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