白虎連合Ⅳ






「言われなくても帰るわボケェ!!!」






ベッドから降りて、部屋を後にする。

最後に英寿くんを見たけど、さっきと何も変わらない。




引き止めて欲しかった。

でも、引き止めてはくれなかった。







足袋を履いて、玄関から外に出て。

強い風が吹いて、特攻服が揺れた。








「…ふざけんな」









空を見上げれば、綺麗な星空。



なんで。

どうして。





いつもいつも星空。










笑いかけてくれる龍。

優しく見守ってくれる英寿くん。




二人は、もう戻ってくれない。







聞いて欲しい。

誰でもいいから。











「雄大、くん」








.
< 177 / 385 >

この作品をシェア

pagetop