白虎連合Ⅳ
「え?」
思わず出た言葉。
、と足が止まった。
英寿くんを分かってやって?
今、そう言った?
「で、でもなっ」
『あいつも今まで我慢してたことあるからや』
「雄大く、」
『あ、ちょっと今ややこしいことなってるし切るなー』
「待っ…!!!」
『後でかけ直すし、ほななー』
「ゆう、」
無機質な電子音。
と、情けない私の声。
分かってくれって。
じゃあうちの気持ちは誰が分かってくれんの?
瞳が真っ黒になる。
崩れた音は、もうごまかせない。
携帯を畳み、そのまま歩き出して。
空なんて見ない。
見たくない。
なんかもう、どうでもいい。
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