白虎連合Ⅳ





「え?」






思わず出た言葉。

、と足が止まった。




英寿くんを分かってやって?

今、そう言った?








「で、でもなっ」


『あいつも今まで我慢してたことあるからや』


「雄大く、」


『あ、ちょっと今ややこしいことなってるし切るなー』


「待っ…!!!」


『後でかけ直すし、ほななー』


「ゆう、」








無機質な電子音。

と、情けない私の声。








分かってくれって。

じゃあうちの気持ちは誰が分かってくれんの?






瞳が真っ黒になる。

崩れた音は、もうごまかせない。







携帯を畳み、そのまま歩き出して。








空なんて見ない。

見たくない。









なんかもう、どうでもいい。











.
< 179 / 385 >

この作品をシェア

pagetop