白虎連合Ⅳ
階段を下りると、リビングから聞こえた声。
下を見ると、ニコニコ顔の寿が特攻服のままで。
「もう昼過ぎやで?」
「休んだ」
「見たら分かるわっ」
「うん、」
寿は、私に何も言わない。
いつもどうでもいいことは、しつこく突っ込むくせに。
きっと何かに気付いてる。
そんな優しさが、切ない。
寿に相談しよかな。
そしたら少しは心救われるかも。
「なぁ寿、時間ある?」
「あーごめん、俺また今から行かなあかんねんか」
「あ、そっか」
「また落ち着いてからでいい?」
「うん、」
ソファーに座り、逆に立ち上がる寿を見て頷く。
今ghostとある族が揉めているらしい。
前総長の悠介も加わっているらしいし。
だからやっと帰ってきた寿に聞いて欲しかったけれど。
仕方ない。
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