白虎連合Ⅳ
「…っ」
突然、間近くから男達の声が聞こえて。
ふざけていた生徒の一人とぶつかってしまった。
体が倒れる。
尻餅を付いて、座り込んだ。
「…やっべ!!!」
「おい謝れって…!!!」
「は、華風さんだいじょーぶ?」
頭上から聞こえてくるのは、男と女の声。
痛い、痛いけど。
今の私には立ち上がる気力もない。
『英寿の気持ちも分かってやって』
じゃあ雄大くんうちの気持ち分かってくれてる?
今、うちがどんだけ辛いか分かってる?
雄大くんに対して怒るなんて、最低やけど。
「あれ?もしかして華風さん泣いてる?」
「うっそ、弱!!!」
「はーなーかーぜーさーん、起きてますかー?」
怒らないし、立ち上がらない私を見て男達や女達が笑う。
髪で顔が隠れているから泣いてるように見えるのかな。
「はーなかぜさんっ」
.