白虎連合Ⅳ





でもその何かが分からない。

思い出そうにも、記憶がない。





って、何考えてるんやろ。









「…あんたもうちに何かした?」


「あー?」


「事故に繋がること」


「した」


「……………」


「許されんことしたで」








それが何なのかは教えてくれない。

けれど表情は切なそうで。




すると彼は片手でポケットを漁り、何かを取り出す。

そして私に手渡した。







「これ火付けて渡して」







渡されたのはSevenStars。




言われた通り一本取り出し、口に食わえ火をつける。

煙が出たのを確認すると、待っていた彼の指にそれを挟んだ。








「どーも」









手渡したタバコを口に食わえると、風の流れで私に煙が当たる。

それが妙に懐かしくて。












「英寿くん、本間SevenStars似合うな」








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