白虎連合Ⅳ
「ゆいさー、天海くんに好かれてんねっ」
「気のせい気のせい」
「でも龍くんの怒りは半端ないかもよ?」
所変わって、今はグラウンド。
今日の体育の授業はバレーなので、紫織とパスの練習中。
お互い髪を一つに纏め、下だけジャージを履いて。
天気は今日も良好。
校舎の窓から見える我が舎弟はグラウンドのすぐ傍のベンチでサボり中。
そしてそこから発せられる怒りの視線に対して顔を逸らした。
「でもゆいも珍しいよねーっ」
「ん?」
「いつもなら無視するか、軽くキレたりすんのに」
パシッ、とボールを受け頭を傾げる。
紫織は微笑んでいて。
確かに、仲良くもない人と私は喋らない。
だって興味ないから。
でも尚輝くんとは普通に喋るし。
きっとそれは私が変わったから?
うん、きっとそう。
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