白虎連合Ⅳ





「お金いいん?」


「いーらねっす」


「でも、」


「ほら座りましょっ」








暗く、沢山並んだ椅子。

結局施され中心に座った。





何の映画を見るのか、実は知らない。

龍が選んでチケットを買ったから。






座って数分、映画館は更に暗くなる。

目の前の大きなスクリーンが明るく光って。









「てかなんで日曜日?」


「だって俺だけで祝いたいじゃないっすか」


「へ?」


「今回は、彼氏彼女でデートっす」








映画の予告。

それが聞こえないくらい、心臓がうるさい。





男の顔をしている龍が見れなくて。

赤い顔を隠す為に、ジュースを飲んだ。









「まだ付き合ってないけどね」


「それを言っちゃダメです」









うち今。

女の子になってる。










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