白虎連合Ⅳ
「あっ、てか記憶戻ったん?」
「あー知ってるんや」
「まぁねー」
「てゆか、尚輝だけやし」
「なにが?」
「うちの前に現れへんかったん」
今思えばそう。
夏美でさえも私の前に現れたのに。
尚輝って何も考えてなさそうやから、普通に前出てきそうやねんけど。
「あー、だってさ」
また、中身のない笑みを浮かべる。
今度は、嫌な予感がした。
「記憶の無いゆいちゃんには興味ないもん」
ニッコリ微笑み、ジュースを捨てる。
それは私の足元に落ちて。
私はただ、固まった。
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