白虎連合Ⅳ





「あー、疲れた」





今日も練習を終えて、学校を出る。

紫織は服造りに専念するから先に帰っていて。



練習しすぎて声ガラガラ。

そして未だに声が出てないって怒られてる私。







「ゆいさんお疲れっす」


「龍」


「うわ、声ひどっ」






校門を出たら、バイクに跨る龍がいて。

私は思わず龍の傍まで歩いた。



てか声酷いって。

あんたもやないかい。






「龍も練習帰り?」


「そうっすよー、ほんでたまには一緒に帰ろうかと思いまして」


「そういや最近帰ってなかったね」


「ささっ、後ろ乗って下さい」






お互い練習が忙しいし、帰る時間も違う。

待っていてくれたことが嬉しくて。



龍の言われた通りに後ろに跨る。

数日乗ってなかっただけなのに、なんだか懐かしい。





空は暗い。

でも、心は明るい。








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