白虎連合Ⅳ





頬を撫でる空気が少し冷たい。

風が髪を靡かせて。





なんやろ。

最近いい事ばっかり。



学校も楽しく感じて。

昔の自分が帰ってきて。



傍に龍もいる。







「たまには寄り道いいっすかー?」


「うん」







家とは違う方向にバイクは曲がる。

空はすっかり暗くなり、星が瞬いて。





世界が綺麗に見えるのは気のせいじゃない。







「どこ行くんー?」


「どこ行きましょかー」


「決めてないんかい」







私はもう一人は嫌。

一人がどんなだったなんて、覚えていない。




忘れた、そんなの。








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