白虎連合Ⅳ






月の光が龍を包む。

私はただ、固まっていて。





その表情、知ってる。

旅行で見せた、顔。



なんで?

あれは酔ってたんじゃないん?



心臓が高鳴る。

うるさいくらいに。







「じゃあ英寿さんも意外とロマンチストなんすねーっ」


「え?」


「俺と英寿さん似てるんすかねー?うわ絶対嫌やっ」


「そ、そうなんかな」







一瞬で龍の表情はいつも通り笑って。



バイクから降りて私の隣に座る。

私はなんとなく龍が見れなかった。








さっきの、何?

見間違い?









「ん?どうしたんすか?」


「ううん、なんでもない」








見間違い、やんな?










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