白虎連合Ⅳ
背後から感じる禍々しいオーラ。
恐る恐る振り向くと、既にジャージに着替えている龍。
そして、笑顔ではない笑顔。
「りゅ、」
「ゆいさんー、離れましょか」
「いたたっ」
「待て待て龍、何キレてんねん」
「あの、痛い…」
龍は後ろから私を引っ張り。
英寿くんは私の体に腕を回す。
前後引っ張られる私は痛いのなんのって。
しかも視界は英寿くんの肩によって遮られてるし。
え?
何この雰囲気。
危険を察知したのか、皆クラス場所に戻っていて。
残っている雄大くんはのんびりとタバコを吸っている。
「英寿さん、俺ら次の競技あるんで戻らなきゃいけないんすよー」
「ほなお前だけ戻ればいいんちゃうけ?」
「ゆいさん離れたがってますよ?」
「お前が引っ張るから痛がってるんやろが」
二人の声は普通。
でも、なんかいつもと違うような気が。
んん?
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