白虎連合Ⅳ
一位で到着した龍は余裕がある顔で私に手を振る。
私も軽く手を振り返して。
遠くで雄大くんと英寿くんが観戦しているのが見えたけど。
うん、やっぱりさっきの気になるな。
「ゆいー、そろそろあたしらも準備せなっ」
「あ、うん」
紫織に手を引かれ、立ち上がり徒競走の準備。
って言っても並ぶだけやけどね。
そしていざ並ぶと、見事に私は一番後ろ。
早い順らしいけど。
嫌やなー。
「華風さんって足早いっけー?」
「普通」
「格好悪いとこ見せてもえーねんで?」
だって学年やから仲良くもなんとも無いギャルが相手やし。
同じクラスのギャルやったら、ちょっとは仲良いけど。
のんびりと空を見ていると紫織が既に走っていて。
見事一位。
よし、
「よーい、ドンッ!!!」
うちも頑張ろ。
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