白虎連合Ⅳ





「あれ?ゆいなんで体操着汚れてるん?」


「ちょっと逃げ回ってて」


「?ふーん、てか龍くん走るでーっ」







鬼のような雄大くんから逃げるのは本間大変。

なんとか英寿くんが沈めてくれたけど。



紫織の言うとおり、借り物男子がいつの間にか始まっていて。

ダルそうに立っている龍が目に入った。






そして、








「龍くん一番に紙取ったで!!!」


「見えてる見えてる」









紙を取った龍、ダルそうな顔から真顔。

一瞬だけ目を見開いて。



次の瞬間。








「なんかこっちに走ってきてる?」


「借り物なんなんやろねーっ」







私の目の前に立つ龍は、なんとなく顔が赤くて。

頭を傾げる私と、真顔の龍。










「ゆいさん、来て下さい」








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