お前のためなら死んでやる2
10日ほどたった頃、俺は再び繁華街を訪れた。
どこにもいない五十嵐。
もし、見知らぬ誰かの家にいるのなら見つかるはずがない。
それでも家から離れた時をチャンスに、見つけ出す事もできるのに。
なんで見付からない?
神様は俺らになんかいないのか?
諦めかけ、胸元の煙草を加えようとした。
ブルブルブル
ズボンのポッケから震えた携帯。
煙草に火をつけるのを一旦やめ、電話にでた。
「遼さん!五十嵐さんが学校に来ました!」
五十嵐が学校に!?
早く、はやく零にしらせないと。
「わかった。たすかった。」
電話をきり、零のアドレスを探す。
「おい、早く学校行け!五十嵐が見つかった。学校にいる面子から連絡が入った。」
神様は俺らを…零を見捨ててなんかいない。
零。お前は今学校にいる。
「なら先に行け。俺らまだ繁華街にいる。五十嵐がいなくなる前にレイ、先に行け!」
もう、五十嵐を離すなよ零。