お前のためなら死んでやる2

10日ほどたった頃、俺は再び繁華街を訪れた。

どこにもいない五十嵐。

もし、見知らぬ誰かの家にいるのなら見つかるはずがない。

それでも家から離れた時をチャンスに、見つけ出す事もできるのに。

なんで見付からない?

神様は俺らになんかいないのか?

諦めかけ、胸元の煙草を加えようとした。

ブルブルブル

ズボンのポッケから震えた携帯。

煙草に火をつけるのを一旦やめ、電話にでた。

「遼さん!五十嵐さんが学校に来ました!」

五十嵐が学校に!?

早く、はやく零にしらせないと。

「わかった。たすかった。」
電話をきり、零のアドレスを探す。

「おい、早く学校行け!五十嵐が見つかった。学校にいる面子から連絡が入った。」


神様は俺らを…零を見捨ててなんかいない。

零。お前は今学校にいる。

「なら先に行け。俺らまだ繁華街にいる。五十嵐がいなくなる前にレイ、先に行け!」

もう、五十嵐を離すなよ零。
< 27 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop